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HEMSとの連携でエネルギーを最適化するスマートマンションとは

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ご家庭の電気機器が自動的にコントロールされ、細かい単位で電気使用量が見えるようになるスマートハウス。

 

国をあげて省エネ社会を推進している背景から、近年、スマートハウスに注目が集まっています。スマートハウスは、エネルギー管理システムを備えた戸建住宅になりますが、同様の仕組みで効率的なエネルギー管理ができるマンションもあります。それが、スマートマンションと呼ばれるものです。

 

本記事では、マンション単位での省エネを実現するスマートマンションについて、その特徴をご紹介いたします。

 

マンション全体でエネルギーを管理するスマートマンションとは?

スマートマンションとはどのようなものでしょうか。その定義を経済産業省のホームページから確認してみます。

 

「スマートマンションとは、マンション全体でエネルギー管理、節電及びピークカットを行い、エネルギーの効率的な使用や無理のない節電を実現するマンションのことであり、MEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム:全体管理システムとHEMS端末で構成)を導入して、アグリゲータと呼ばれる事業者が、エネルギー管理サービスを行います。」
(引用:経済産業省ホームページ 「スマートマンションの推進」)

 

専用装置(MEMS)を導入し、さらに別途事業者のサポートによってマンション全体で省エネが実現できるマンションが、スマートマンションです。

 

専用装置を導入して節電効果を高めることはスマートハウスと同様ですが、スマートマンションの場合はMEMSと呼ばれる装置が重要な役割を果たします。

 

スマートマンションの構成はどのようになっている?

スマートマンションを実現するための中心な装置が、上記にも触れたMEMSと呼ばれるものです。MEMSとは、Mansion Energy Management Systemの略称で、情報通信技術を介してマンション内の様々な機器と繋がっています。

 

MEMSに接続される機器は大きく分けて、マンション各戸のHEMSと、マンション共有部のものになります。

 

HEMSとはスマートハウスでも導入されている住宅内エネルギー管理システムで、HEMSには各ご家庭の照明やエアコン、その他家電が接続されています。そのHEMSに、MEMSが接続されています。

 

マンション共有部では、共有スペース内の照明器具やエアコン、そしてマンション全体に供給する大型蓄電池、太陽光発電システムなどがMEMSと接続されます。

 

このように、MEMSにはマンション内のあらゆる機器やエネルギー関連設備が接続されており、マンション全体の効率的な電気使用が実現できます。

 

たとえば、マンション内の電気使用量が様々な単位で見えるようになり、無駄な電気使用がないかチェックが出来ます。

 

さらに、真夏など日中に電気使用量が過度に集中する場合は供給電力量を下げるように制御したり(ピークカット)、電気需要の少ない夜間帯に電気を蓄積し、貯めた電気を日中に使用したり(ピークシフト)することで、マンション内でトータルな電気代を安くすることが可能になります。

 

その他、ご家庭内の電気をスマートフォン等で遠隔操作できるようになります。また、電気使用量に一定期間の変化が見られない場合にはアラームを通知するなどの「見守り機能」が提供されているものもあります。

 

スマートマンションにおけるアグリゲータの役割

上記のようなスマートマンションの機能は、MEMSとともに、アグリゲータと呼ばれる事業者のサポートがあって成り立ちます。

 

アグリゲータとは、MEMSを通じて遠隔でマンション内のエネルギーを監視・制御し、また適切な電気使用のためのアドバイスも行う事業者です。場合によっては、安全安心を脅かす事象が発生すれば、提携済みの警備保障会社に通報することも請け負います。

 

アグリゲータとしては、機器メーカーや通信事業者、さらにベンチャー企業も参入しており、今後も様々な新しいサービスが展開されることが期待されています。

 

 

最新スマートマンション事例

 

東京建物「ブリリア仙川 ザ・レジデンス」

 

平成28年1月に竣工を終えているマンションですが、現在も若干戸数販売を受け付けています。経済産業省が認定するスマートマンションの評価において、5つ星を獲得しています。共用部の一部の電力を太陽光発電で補い、マンション全体の消費電力の見える化を行っています。

 

http://www.bs43.jp/smart/

 

ダイワハウス「プレミスト新宿山吹」

 

モデルルームは今年の1月30日から公開されている、東京都新宿区という都心の13階建て分譲マンションです。室内で使用している電力を見える化しただけでなく、スマートフォンで家の外からあらゆるコントロールが可能。玄関のお風呂の給湯スイッチ操作、床暖房、エアコンスイッチ操作が自由自在。

 

https://www.daiwahouse.co.jp/mansion/kanto/tokyo/y/advanced.html

 

 

 

まとめ

スマートマンションは、スマートハウスのように電気使用が最適になるよう電気設備が自動でコントロールされ、また電気使用量が細かい単位で見えるようになります。一言で言えば、スマートハウスをマンション単位に広げたものがスマートマンションと言えます。そして、スマートマンションの適切な運用に深く関わっているのが、アグリゲータと呼ばれる事業者で、今後は新規参入により、多彩なエネルギー管理サービスが生まれることが期待できます。

 

(参考)
経済産業省公式ウェブサイト「スマートマンションの推進」
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/smart_mansion.html

 

2016/07/28

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