2016年4月より、いよいよ開始される電力の小売り全面自由化ですが、考えられる利点はなんでしょうか?
おそらく挙げていけばキリがないでしょう。ここでは最大の利点について考えてみたいと思います。
それは「再生可能エネルギーが活用できるようになる」ことです。たとえばバイオマスや地熱、太陽光などといったエネルギーです。これらの拡充がどんどん広まっていくと思われます。
電力の小売り自由化によって、今の電力会社だけではなくさまざまな会社が参入できるようになりました。
不動産会社、鉄道会社、ガス会社、携帯電話会社など、実に多種多様な会社が続々と参入を発表しているのです。
一方で、再生可能エネルギーを扱っている会社も電力の小売り自由化に参戦しようとしています。
なぜかというと、自社が扱っているモノや自社のサービスが強みとなり、大きな武器となりうるからです。
たとえば木材を扱っている会社であれば、廃材を活用した発電が考えられます。
実際に竹バイオマスを扱って発電をする取り組みが実際になされており、2017年より運転が始まる予定の施設があるのです。ここでは、4,400世帯分の電力をまかなうことが可能になるとされ、さらなる拡大が期待されています。
木材の廃材も大きなエネルギーとなって発電に使うことができるという例です。なので、自社で扱っている資材・資源を活用して発電ができれば大きな強みとなるのです。
エコという観点や脱原発という意識から、エネルギー活用はさまざなまものを使う方向へとシフトチェンジしています。その中でも注目されているのが再生可能エネルギーなのです。
最近は太陽光や地熱といった分野も大いに注目をされており、これらの知識や技術を持っている会社にとっては大きな武器となることでしょう。
先程までお話した再生可能エネルギーの活用は、中長期的に見て電気料金の値下げへとつながっていきます。
導入当初は試行錯誤があったり機器やシステムの維持管理構築などが必要となるので、すぐに価格が下がるとは限らないのですが、軌道に乗っていけばどんどん料金が下がっていきます。
なぜかというと、事業を始めてある程度経てば、システムの運用や発電形態など、さまざまなところで効率化が進むので、より安い価格でも利益が出るようになるからです。
新社会人は最初は仕事の進みが遅いですが、やり方が分かってくればどんどんスピードアップしていくのと同じことです。
たとえば地熱発電はその設備や建設などで大きな費用が必要です。
しかし、今後実証実験などを経ていけば改善点が見つかり、長所をもっともっと伸ばせるようになるので、時間とともにどんどん低価格で供給できるようになるでしょう。
さらに再生可能エネルギーの活用が進めば、設備の量産も可能になっていくでしょうし、それに伴ってどんどんシステムも良くなっていきますから、サービスが拡充しながら相対的な料金の値下げへとつながっていくのではないでしょうか。
そして再生可能エネルギーの活用は、電力供給元の競争をさらに促していきます。もっと良いサービスが生まれたり、より便利な料金プランが誕生したり、今よりも消費者の目線に立った商売へと変わっていくでしょう。
再生可能エネルギーは、いろいろな視点からメリットを私たち消費者にもたらしてくれると思われます。
単なる価格の値下げだけではなく、それをも上回る利点があるので今後の活用には大いに期待できますね。さらにエコの観点からもメリットが大きいので、生活しながら環境改善ということにも一役買えるというのもいいですよね。
2016/02/14